七峯の丘から

薬師坂のカブト虫 [令和6年7月25日]


 昨夜無事に帰倉しまして、御神前に感謝のお参り。いつもと違う場所に、いつもと違う距離数を歩いたので、入浴後はバタンキューでした。
 なので、夜中も起きることなく、ぐっすりと今朝を迎えた宮司です。股関節に若干の疲労感はありましたが・笑
 昨日の京都、昼過ぎから大雨に見舞われまして、祇園祭後祭の山鉾巡行ではまだ帰町していなかった町内も。飾装品の多くも濡れてしまったと思われます。
 ただ、山鉾は巡行を終えると直ぐに解体する決まりとなっており、今後は陰干しなどをして水分を確りと取る作業をしませんと後が大変なことに。
 そんなことを考えながら今朝のテレビを見ていると、同じような時間帯に東京や埼玉でもかなり空模様が荒れたんですね。
 今日は山形や秋田でも線状降水帯発生して、土砂崩れや河川の氾濫が起きております。
 その地域の皆さんには、とにもかくもにも身の安全を最優先にお願いしたく思います。
 当地佐倉も相変わらずの猛暑日で、境内で作業をしてくれている大崎石材店さんには、暑さ対策をして頂きながら今日も工事安全をありがとうございます。
 午前中に地鎮祭がありまして、その1回の奉仕で白衣と襦袢はびしょ濡れ。帰社後に直ぐ脱いで各部を冷やしました。
 その後に銀行へ行く予定があったので、神社から薬師坂を通って向かったのです。
 薬師坂はその名の通り江戸時代迄は薬師堂が有り、現在の大神輿の一部をそのお堂で作成した記録があります。
 現在はお堂は無く、薬師如来像は近くの周徳院さんに安置されているんですよ。
 この薬師坂、結構な急勾配で上りだと自動車のエンジンもいい音を鳴らすくらい。
 大神輿は坂上での休憩の後に、慎重を期しながら坂を下り、周徳院方面に向かいます。
 坂の上は木や竹が覆い被さっており、真夏でも涼しい風が抜ける薬師坂。ふと足元を見るとカブト虫の雄がじっとしておりました。
 このままでは踏まれてしまうと、角に手を伸ばすと、なかなかの力で嫌がります。
 それをどうにか宥めるように「踏まれちゃうから幹につかまりな」と言葉を掛けて、茂みに移しました。
 神社の周りは宅地化されていますが、それでも竹藪や雑木林が点在しており、毎日のように鳴く鶯の声を聞き、季節の昆虫をよく目にする事が出来ます。
 そう言えば、先週だったかな、薬師坂の道の縁で蠢くモノを見つけたんです。
 なんと沢蟹。切通しのような道なので両脇の斜面から水が絞れている事も有り、そこで暮らしているのでしょう。
 佐倉は別名「坂の街」。自動車社会の現在では移動しづらいですが、歴史を自然を感じるには程良いところなのです。