七峯の丘から

ついたちお榊取り [令和6年6月29日]


 なにかと本来の主旨以外が話題となっている今回の都知事選挙。その元凶は某政党が選挙ポスター掲示板を、商業目的のように利用した事。
 都知事選そのものがパロディ化している感じがしてなりませんが、掲示板ジャック的に同じポスターが貼り出されたものに、令和2年(2020)に亡くなった俳優の肖像画と名前が有ったそうです。
 これって、もう完全に政党としての体というか、社会的また倫理的にアウトですよ。
 所属した芸能事務所は某政党に抗議したのは当然で、遺族の方も心を痛めていることでしょう。
 公職選挙法は「こんな事、政治を目指す人間ならやらない的性善説」で作られており、だからこそ世界でもかなり自由に選挙活動が出来るのです。
 その自由さを逆手にとって今回の行為。法改正の声が日に日に大きくなっている現状を見ると、自身の首を絞めえているとしか思えません。悪ふざけの代償はとても大きいのです。
 今日は旧佐倉藩主家当主の堀田正典様のご母堂、愛子様の葬儀に参列を致しました。
 堀田様のお宅にお伺いすると、いつも柔やかにお出迎えを頂き、お茶を頂きながら四方山話をして下さいました。
 お写真は生前のお美しい、またお優しさが滲み出るもので、心よりご冥福をお祈り致します。
 斎場から帰社しましてここ数日のスケジュールの確認をしました。
 明日は晦日で日曜日の大安日。御祈祷が続き、そして夕方5時半からは夏越しの大祓式。
 アポイントもかなり入っておりまして、その中には新社務所建設工事の契約という、かなり重要な儀式もあるんです。
 当社では毎月1日に「ついたちお榊」を拝殿前で自由配布をしており、大体前日の夕方に採取しています。
 ただ、明日の状況を見ると多分無理。大祓の人形(ひとがた)受付は午後5時までですが、結構駆け込みが多いんですよ。
 そこに「しあわせ月もうで御朱印」の駆け込みもありまして、毎年6月30日の午後はテンヤワンヤニなるのです。
 今回採取したお榊の種類は真榊で、新芽もかたまり素晴らしいコンディションばかり。御例祭の玉串に使っても良いレベルです。
 この事をSNSでアップすると、匝瑳市の水神社さんがコメントをくれまして、彼の地でも素晴らしいお榊が取れたとありました。
 今の時期の真榊には種のタネが出来始めており、花弁も引っ付いていたりするので、その花弁をとって綺麗にします。
 真榊は本当に強いので、切った枝の水換えを定期的にしているとかなり持ちまして、宮司宅の先代生き狛犬がお祀りされている祭段のものは既に5年は経過していると思われます。
 宮司が赴任した当時は榊の木も少なく、御例祭に使う玉串は神職仲間から別けて頂いておりました。
 今はそれも懐かしく、小さかった智勇権禰宜と一本一本榊を植えたのが良い思い出です。
 お昼には社務所から禰宜の声で「ご飯が出来たよ〜」って、のんびりしていた時代ですね。